どちらかが彼女を殺した2008-07-17 Thu 20:31
講談社文庫
・東野圭吾 ・1999年発行 最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄。その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。 (背面紹介文より) 感想 あー、そんな形の推理小説もあるんだなーと。内容的には妹を殺害した犯人への復讐を誓った兄の推理と、間違いを犯すことを止めようとする刑事の推理が交錯する感じ。 テンポも悪くないし最後はひきこまれるように読まされる、緊迫感があった ・・・が、推理の「形式」に納得がいかない ちょっとネタバレになるけれども 「追記」 という事があって、そこがちょっと嫌な感じ。 以上。 |
「黒い壁」2008-07-14 Mon 18:59
角川文庫
・赤川次郎 ・平成15年発行 サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に<ベルリンの壁のかけら>を受け取った。壁が崩壊してから十年が経過している。なぜ、今頃――。不審に思う利根の周りで、次々に不可思議な出来事が。目撃した射殺死体が消滅。親友・永井は「俺は、殺される!」と言い残し失踪。そして永井の妻は死体で見つかった。あの壁のかけらが、悲劇を巻き起こすのか? 統一前のドイツと現代日本を結ぶ、壮大なサスペンス・ホラー。 (背面紹介文より) 感想 微妙・・・。 サスペンスともホラーともミステリーとも取れない、どっちつかずな印象。 もちろん(?)殺される人がいますが、理由とかもいまいちシックリこない。さらには・・・そういうイロイロな出来事、というか事件というか、それが起こる原因はわかっても理由がわからない。 というか、それを持ち出しちゃ何でもありじゃない?というか・・・ ・・・解説文もなんだかなぁ?ちょっと持ち上げ過ぎな気が。なによりベラベラとストーリーを言っていいのか? いまいちハズレだった感じ。 以上。 |
「あかんべえ」・下2008-07-13 Sun 20:47
新潮文庫
・宮部みゆき ・平成19年発行 「ふね屋」には五人の亡者がさまよっていた。あかんべえする少女、美男の若侍、婀娜っぽい姐さん、按摩のじいさん、宴席で暴れたおどろ髪の男。亡者と心を通わせてい行くうちに、おりんは、ふね屋の怪異が三十年前にここで起きた忌まわしい事件に関わっていることに気づく。幾重もの因縁の糸はほどかれ、亡者は成仏できるだろうか?ファンタジーとミステリと人情味が絶妙に溶け込んだ感動の時代長編! (背面紹介文より) 感想 おしい。 もともとこの人は「誰か somebody」とか「魔術はささやく」のようにミステリー、というかトリックというか、そこはうまくは無いと思うのだけれども、代わりに(?)人物の心情がすごくうまく書ける人だと思う。 ・・・ただオレが共感しやすいだけかもしれないけど まぁ、そこらへんは置いといて 結局、何が「おしいか」って言うと最後の最後でなんでラスボスはこうしたのかな〜?っていうのがある。後、そのラスボスが敗れたのはなんでかな?っていう疑問、というかシックリこないところはあったのが「おしい」。 そこでラスボスの心情、理由etcを書いていればだいぶ良かったと思うが・・・まぁ、難しいだろうなぁ 他にももちろん良い感じの場面はあるけれどもね〜・・・周りの「大人の事情」を見た主人公の場面とか、「あかんべえする少女」の叫びとか特に。 幽霊は面白いしラストまでの持って行き方やラスボスの登場シーンも良いんだけれども・・・ 例えて言えば「ラスボスにたどり着くまでに苦労するけどラスボスはあっけないアクション映画」を見た感じ。 例がアクション映画なのは、そのほうがガッカリが良く表せるかなと思っただけで、この本はアクション系ではない(笑 解説を読んで気づいたのだが、宮部みゆきの小説に登場する子供の主人公はみんな・・・まぁ、全部を読んだわけじゃないからワカラナイが、良いやつだ。 自分の境遇に負けない。それをいかにも「理想」っぽく見せないのは今更ながら「上手いなぁ・・」と思った。 以上。 |
「あかんべえ」・上2008-07-13 Sun 20:16
新潮文庫
・宮部みゆき ・平成19年発行 江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も終わろうとしていた。主人の太一郎が胸を撫で下ろした矢先、突然、抜き身の刀が暴れだし、座敷を滅茶苦茶にしてしまう。亡者の姿は誰にも見えなかった。しかし、ふね屋の十二歳の娘おりんにとっては、高熱を発して彼岸に渡りかけて以来、亡者は身近な存在だった――。この屋敷には一体、どんな悪しき因縁がからみついているのだろうか? (背面紹介文より) 感想 お話の前半。あたりまえだけど。 最初の辺りで主人公が幽霊を見れるようになる出来事が書いてある(紹介文にも書いてあるし)のはいい感じ。 そこで出てくる登場人物はこれから後にお話しにかかわってくる・・・ようなコトもほのめかされてるし、方向がさっさと見えてスッキリする。 ・・・正直、物語の最初の、「登場人物の生い立ち」は要らないんじゃないかな〜と思ってたが、下巻まで読み終えた後となっては確かに必要な部分ではあったのだとわかる。 けれども、必要な部分だとわかるのがだいぶ後になってからのことなので、最初に読む時は退屈だった。 ま、そこさえ過ぎてしまえば・・・幽霊との会話が中々おもしろい物語だから、そんなに苦はなく読めた。 取り立てて良いところは無いけれど、取り立てて悪いところもない・・・取り立てて良いところがないのが悪いところだ、と言えばそうなるが。 ・・・読み始めたのがけっこう前で、読み終わったのがつい最近だから、結構最初のほうで忘れてしまった部分があり、当てにならないあやふやな感想(笑 以上。 |
「容疑者Xの献心」2008-06-07 Sat 16:29
文藝春秋
・東野圭吾 ・2005年発行 運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。 これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。 いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。 男がどこまで深く女を愛せるのか。どれほど大きな犠牲を払えるのか――。 (帯紹介より) 感想 ・・・なんか若干ネタバレっぽい感想になってしまった。 久々にトリックで感心した・・・かな。これも俺が全然本を読んでなかったからかもしれない。2番目に感心したのが、帯の紹介のように純愛、かなぁ? それよりもむしろ、主人公と親友のクライマックスの会話の方がかっこよかったかな。ここは確かにありがちな部分と言われるかもしれないけど。 伏線の張り方もすごかった。目立たない・・・まぁ、これも全然本を読んでなかったからかもしれない。 けれども、最近読んだ本の中で一番おもしろかったのは確実。これも(以下略 あとはネタバレくさくなってたり。 「探偵ガリレオ」か「予知夢」だったかは忘れたが、前に書かれていたミステリーモノの問題点への作者の解決法、というか解決した物語の参考例、というか・・・。 問題点は「なぜ犯人は‘どうやって殺したか’について工夫をこらそうとするのか?」いや、殺したこと自体ばれなきゃ自分が疑われることもないでしょうに?っていうハナシ。 けれども色々な本で言われているように、「この社会では1人が存在した痕跡を完全に消すのはほとんど不可能」だそうだから、その点はどうしますか、と。さてどうしたでしょう(笑)? 以上。 |



